EV用急速充電器の規格は複数の種類があり、アジア圏ではCHAdMOが主流です。ここではEV用急速充電規格の「CHAdeMO(チャデモ)」について紹介します。
CHAdeMO(チャデモ)は急速充電方式の名称です。電気自動車の電力を家電機器に供給するための「V2L充電器」やコネクタにも適用されている規格です。国内の自動車会社や重電機メーカー・電力会社など幅広い業種で構成された「CHAdeMO協議会」によって、技術規格の開発が行われています。
規格の改定により2021年には最大900kWの出力が可能になりました。また2022年から中国電力企業連合会と超高速の次世代充電規格「ChaoJi」として共同開発が進んでいます。
充電ステーションとEVで「出力可能電圧値」「電池総量」などの情報が常に授受されているため、リアルタイムで充電状態を監視できます。またいつでもトラブルに対処できる仕組みを構築しており、安全面にも配慮されています。
CHAdeMOのEV急速充電器の多くは経路充電となるサービスエリアや道の駅などの公共の場所に設置されています。拠点充電となる普通充電器はマンション・オフィスビルなどに多く設置されています。
目的地に到達するまでの間で必要な分を都度充電することを経路充電といいます。EV急速充電器は短い時間で多く充電できる特徴から、経路充電として利用されることが多いでしょう。
自宅や職場などドライバーが普段長時間利用する場所で充電することを拠点充電といいます。拠点充電は経路充電に比べて緊急性が低く、日常的に長時間の利用が可能なため普通充電器の設置が一般的です。
CHAdeMOに準拠した製品の開発・取り扱いをしているメーカーを紹介します。
日立はCHAdeMO規格を持つ急速充電器を取り扱っています。
三菱電機は世界初の電力需給制御システムにより、EV・PV・系統の電気を混ぜて使用可能なモデルを提供。ライフスタイルや目的に合わせて、売電最大モデルや余剰売電モデルを選べます。
住友電気工業からはCHAdeMO規格のコネクタとして、高い安全性と操作性・持続性・デザイン性に富んだ「SEVDシリーズ」が展開されています。
自社の商業施設に急速充電器を導入する際、充電代による収益とEVユーザーの集客どちらを重視すべきか検討するため、まずは運用方法それぞれのメリットと、その運用が向いている施設を簡潔にまとめました。
該当の運用方法に当てはまる、代表的な急速充電器の提供・運用企業も紹介していますので、参考にしていただければ幸いです。
Green Quick Charge
(株式会社GREEN CHARGE)
特徴
こんな施設におすすめ
e-Mobility Power
(株式会社e-Mobility Power)
特徴
こんな施設におすすめ
【おすすめの運営会社の選定条件】
2023年1月15日時点、「EV 急速充電器 導入」と検索した際に表示される会社のうち、急速充電器の導入から収益の確認や料金回収までの運用サポートを行っていると公式HPに明記されているのは3社のみ。その中で、店舗を制限することなくどこの駐車場にも設置できる2社を厳選して紹介。
GREEN CHARGE:施設側で充電料金の設定・変更が可能で、電力量単位での従量課金制をとっている。
e-Mobility Power:日本にある急速充電器の87%以上がe-Mobility Powerのネットワークに連携している。